2002 年天文・天体物理夏の学校 口頭発表 アブストラクト

GRS1915+105 等におけるジェット噴出と X 線強度変動の相関(アブストラクト)

活動銀河中心核(AGN)やマイクロクエーサーからの相対論的なジェット放出と X 線強度変動の相関について考察する。マイクロクエーサーでは X 線放射の強度が減少した直後に、ジェットが噴出されることが知られていたが、最近 Marsher ら(2002)は AGN である 3C120 でもジェット放出と X 線強度の間に、マイクロクエーサー GRS1915+105 と似た相関性があることを報告している。これらの現象はいずれもブラックホール近傍での降着流の時間変化とジェット噴出に相関があることを示唆している。本発表では Marsher らの論文を元に 3C120 の観測結果を紹介する。さらにブラックホール降着流の一般相対論的効果を含めた 3 次元 MHD 数値実験結果(e.g., Machida & Matsumoto 2002)をもとに上記の相関を説明することを試みる。